第2章 主要な畜産物の価格の安定に関する措置(第3条―第12条)/畜産物の価格安定に関する法律


(昭和三十六年十一月一日法律第183号)

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最終改正:平成一四年一二月四日法律第126号


   第2章 主要な畜産物の価格の安定に関する措置

(安定価格の決定)
第3条  農林水産大臣は、政令で定めるところにより、毎会計年度、当該年度の開始前に、次の安定価格を定めるものとする。
 原料乳及び指定食肉の安定基準価格
 指定乳製品の安定下位価格
 指定乳製品及び指定食肉の安定上位価格
 安定価格は、原料乳及び指定乳製品にあつては生産者の販売価格について、指定食肉にあつては政令で定める主要な消費地域に所在する中央卸売市場における売買価格について定めるものとする。
 安定基準価格及び安定下位価格は、その額を下つて原料乳、指定乳製品及び指定食肉の価格が低落することを防止することを目的として定めるものとし、安定上位価格は、その額をこえて指定乳製品及び指定食肉の価格が騰貴することを防止することを目的として定めるものとする。
 安定価格は、原料乳又は指定食肉(当該家畜を含む。)については、これらの生産条件及び需給事情その他の経済事情を考慮し、これらの再生産を確保することを旨とし、指定乳製品については、その生産条件及び需給事情その他の経済事情を考慮して定めるものとする。
 農林水産大臣は、安定価格を定めようとするときは、あらかじめ食料・農業・農村政策審議会の意見を聴かなければならない。
 農林水産大臣は、安定価格を定めたときは、遅滞なく、これを告示するものとする。

(安定価格の改定)
第4条  農林水産大臣は、物価その他の経済事情に著しい変動が生じ又は生ずるおそれがある場合において、特に必要があると認めるときは、安定価格を改定することができる。
 前条第5項及び第6項の規定は、前項の場合について準用する。

(原料乳の価格に関する勧告)
第5条  農林水産大臣又は都道府県知事は、政令で定めるところにより、乳業者(酪農及び肉用牛生産の振興に関する法律(昭和二十九年法律第182号)第2条第2項の乳業を行なう者をいう。以下同じ。)が安定基準価格に達しない価格で原料乳を買い入れ、又は買い入れるおそれがあると認めるときは、当該乳業者に対し、その価格を少なくとも安定基準価格に達するまで引き上げるべき旨を勧告することができる。
 農林水産大臣又は都道府県知事は、前項の規定による勧告をしたときは、その旨を公表することができる。

(指定乳製品の生産等に関する計画)
第6条  生乳生産者団体(生乳の生産者が直接又は間接の構成員となつている農業協同組合又は農業協同組合連合会をいう。以下同じ。)は、原料乳の価格が著しく低落し又は低落するおそれがあると認められる場合は、その価格を回復し又は維持することを目的として、その構成員の生産する原料乳を原料とする指定乳製品の生産(他に委託する生産を含む。)に関する計画を定め、農林水産大臣の認定を受けることができる。
 次の各号の一に該当する者は、指定乳製品の価格が著しく低落し又は低落するおそれがあると認められる場合は、その価格を回復し又は維持することを目的として、その者又はその構成員の生産する指定乳製品(他に委託して生産するものを含む。)の保管又は販売に関する計画を定め、農林水産大臣の認定を受けることができる。
 乳業者
 乳業者が組織する中小企業等協同組合
 乳業者たる農業協同組合又は農業協同組合連合会が直接又は間接の構成員となつている農業協同組合連合会
 生乳生産者団体
 指定食肉に係る家畜の生産者が直接又は間接の構成員となつている農業協同組合又は農業協同組合連合会は、指定食肉の価格が著しく低落し又は低落するおそれがあると認められる場合は、その価格を回復し又は維持することを目的として、その構成員の生産する家畜(当該団体の委託を受けて生産するものを含む。)に係る指定食肉の保管又は販売に関する計画を定め、農林水産大臣の認定を受けることができる。
 鶏卵その他原料乳、指定乳製品及び指定食肉以外の主要な畜産物であつて政令で定めるもの(以下「鶏卵等」という。)の生産者が直接又は間接の構成員となつている農業協同組合又は農業協同組合連合会は、鶏卵等の価格が著しく低落し又は低落するおそれがあると認められる場合は、その価格を回復し又は維持することを目的として、その構成員の生産する鶏卵等の保管又は販売に関する計画を定め、農林水産大臣の認定を受けることができる。
 農林水産大臣は、前4項の計画が農林水産省令で定める基準に適合すると認めるときは、その認定をするものとする。
 農林水産大臣は、生乳生産者団体が第1項の認定を受けた他に委託する指定乳製品の生産に関する計画を実施しようとする場合において、当該計画に係る乳業者が、正当な理由がないのにその生産の委託に応じないときは、その生乳生産者団体の申出により、当該乳業者に対し、その委託に応ずべき旨を命ずることができる。
 農林水産大臣は、第2項から第4項までの認定をしようとするときは、あらかじめ独立行政法人農畜産業振興機構(以下「機構」という。)の意見を聞くものとする。
 農林水産大臣は、第1項の指定乳製品の生産の委託について模範契約例を定めることができる。

(買入れ)
第7条  機構は、前条第2項各号の一に該当する者の申込みにより、その生産した指定乳製品(他に委託して生産したものを含む。)を安定下位価格で買い入れることができる。
 機構は、中央卸売市場において、指定食肉を買い入れることができる。
 機構は、農業協同組合又は農業協同組合連合会が前条第3項の認定を受けた同項の計画に基づいて保管又は販売をする指定食肉については、当該農業協同組合又は農業協同組合連合会の申込みにより、中央卸売市場以外の機構の指定する場所において、買い入れることができる。
 機構が前2項の規定により買い入れる指定食肉の買入れの価格は、第3条第2項の中央卸売市場において買い入れる場合にあつては安定基準価格とし、その他の中央卸売市場及び中央卸売市場以外の機構の指定する場所において買い入れる場合にあつては安定基準価格を基準として政令で定めるところにより算出される額とする。
 機構は、指定乳製品又は指定食肉の買入れについては、第1項の規定による生乳生産者団体からの買入れ又は第3項の規定による買入れを優先的に行うものとする。

第8条  指定乳製品の価格が安定上位価格を超えて騰貴し又は騰貴するおそれがあると認められる場合において、機構がその価格の騰貴を抑制するために必要な数量の当該指定乳製品を保管していないときは、機構は、その必要の限度において、輸入に係る当該指定乳製品を買い入れることができる。

(売渡し)
第9条  機構は、指定乳製品又は指定食肉の価格が安定上位価格を超えて騰貴し又は騰貴するおそれがあると認められる場合は、政令で定めるところにより、その保管する指定乳製品又は指定食肉を、指定乳製品にあつては一般競争入札の方法により、指定食肉にあつては中央卸売市場において、売り渡すものとする。ただし、これらの方法によることが著しく不適当であると認められる場合においては、政令で定めるところにより、随意契約その他の方法で売り渡すことができる。

第10条  機構は、次の場合には、政令で定めるところにより、原料乳及び指定乳製品又は指定食肉の時価に悪影響を及ぼさないような方法で、その保管する指定乳製品又は指定食肉を売り渡すことができる。
 その保管する指定乳製品又は指定食肉の数量が農林水産省令で定める数量を超えるに至つた場合
 その保管する指定乳製品又は指定食肉の保管期間が農林水産省令で定める期間を超えるに至つた場合
 その他農林水産省令で定める場合

(買入れ又は売渡しをしない場合)
第11条  機構は、次の場合には、第7条の規定による買入れ又は第9条の規定による売渡しをしないものとする。
 第7条第1項の申込みをした者(生乳生産者団体を除く。)について、その者が安定基準価格に達しない価格で原料乳を買い入れ又は買い入れるおそれがあると認めるとき。
 第7条第1項の申込みをした者が、正当な理由がないのに次条の規定による交換に応ずる旨の契約を締結することを拒否するとき。
 第9条の規定による売渡しの契約に違反し、その違反行為をした日から一年を経過しない者であるとき。
 第9条の規定による売渡しを受ける旨の申込みが買占めその他による不当な利得を目的として行われたと認めるとき。
 その他農林水産省令で定める理由があるとき。

(交換)
第12条  機構は、その保管する指定乳製品又は指定食肉の品質の低下により著しい損失を生ずるおそれがある場合は、これらを同一の規格及び数量の指定乳製品又は指定食肉と交換することができる。この場合において、その価額が等しくないときは、その差額を金銭で清算するものとする。

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