家畜排せつ物の管理の適正化及び利用の促進に関する法律(ふん尿法)


(平成十一年七月二十八日法律第112号)

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最終改正:平成一三年四月一一日法律第28号

(目的)
第1条  この法律は、畜産業を営む者による家畜排せつ物の管理に関し必要な事項を定めるとともに、家畜排せつ物の処理の高度化を図るための施設の整備を計画的に促進する措置を講ずることにより、家畜排せつ物の管理の適正化及び利用の促進を図り、もって畜産業の健全な発展に資することを目的とする。

(定義)
第2条  この法律において「家畜排せつ物」とは、牛、豚、鶏その他政令で定める家畜の排せつ物をいう。

(管理基準)
第3条  農林水産大臣は、農林水産省令で、たい肥舎その他の家畜排せつ物の処理又は保管の用に供する施設の構造設備及び家畜排せつ物の管理の方法に関し畜産業を営む者が遵守すべき基準(以下「管理基準」という。)を定めなければならない。
 畜産業を営む者は、管理基準に従い、家畜排せつ物を管理しなければならない。

(指導及び助言)
第4条  都道府県知事は、家畜排せつ物の適正な管理を確保するため必要があると認めるときは、畜産業を営む者に対し、管理基準に従った家畜排せつ物の管理が行われるよう必要な指導及び助言をすることができる。

(勧告及び命令)
第5条  都道府県知事は、前条の規定による指導又は助言をした場合において、畜産業を営む者がなお管理基準に違反していると認めるときは、当該畜産業を営む者に対し、期限を定めて、管理基準を遵守すべき旨の勧告をすることができる。
 都道府県知事は、前項の規定による勧告を受けた者がその勧告に従わなかったときは、当該者に対し、期限を定めて、その勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができる。

(報告の徴収及び立入検査)
第6条  都道府県知事は、前2条の規定の施行に必要な限度において、畜産業を営む者に対し、必要な報告を命じ、又はその職員に、畜産業を営む者の事業場に立ち入り、家畜排せつ物の処理若しくは保管の用に供する施設の構造設備、帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。
 前項の規定により立入検査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に提示しなければならない。
 第1項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

(基本方針)
第7条  農林水産大臣は、家畜排せつ物の利用の促進を図るための基本方針(以下「基本方針」という。)を定めなければならない。
 基本方針においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
 家畜排せつ物の利用の促進に関する基本的な方向
 処理高度化施設(送風装置を備えたたい肥舎その他の家畜排せつ物の処理の高度化を図るための施設をいう。以下同じ。)の整備に関する目標の設定に関する事項
 家畜排せつ物の利用の促進に関する技術の向上に関する基本的事項
 その他家畜排せつ物の利用の促進に関する重要事項
 農林水産大臣は、情勢の推移により必要が生じたときは、基本方針を変更するものとする。
 農林水産大臣は、基本方針を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。

(都道府県計画)
第8条  都道府県は、農林水産省令で定めるところにより、当該都道府県における家畜排せつ物の利用の促進を図るための計画(以下「都道府県計画」という。)を定めることができる。
 都道府県計画においては、次に掲げる事項を定めるものとし、その内容は、基本方針の内容に即するものでなければならない。
 家畜排せつ物の利用の目標
 整備を行う処理高度化施設の内容その他の処理高度化施設の整備に関する目標
 家畜排せつ物の利用の促進に関する技術の研修の実施その他の技術の向上に関する事項
 その他家畜排せつ物の利用の促進に関し必要な事項
 都道府県は、都道府県計画を定め、又はこれを変更しようとするときは、当該都道府県計画に定める前項第1号及び第2号に掲げる事項について、農林水産大臣に協議しなければならない。
 都道府県は、都道府県計画を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表するとともに、農林水産大臣に報告しなければならない。

(処理高度化施設整備計画の認定)
第9条  畜産業を営む者は、処理高度化施設の整備に関する計画(以下「処理高度化施設整備計画」という。)を作成し、これを当該処理高度化施設整備計画に係る処理高度化施設の所在地を管轄する都道府県知事に提出して、当該処理高度化施設整備計画が適当である旨の認定を受けることができる。
 処理高度化施設整備計画には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
 処理高度化施設の整備の目標
 処理高度化施設の整備の内容及び実施時期
 処理高度化施設の整備の実施に伴い必要となる資金の額及びその調達方法
 都道府県知事は、第1項の認定の申請があった場合において、その処理高度化施設整備計画が、都道府県計画に照らし適切なものであることその他の農林水産省令で定める基準に適合するものであると認めるときは、その認定をするものとする。

(計画の変更等)
第10条  前条第1項の認定を受けた者は、当該認定に係る処理高度化施設整備計画を変更しようとするときは、当該処理高度化施設整備計画に係る処理高度化施設の所在地を管轄する都道府県知事の認定を受けなければならない。
 都道府県知事は、前条第1項の認定を受けた者が当該認定に係る処理高度化施設整備計画(前項の規定による変更の認定があったときは、その変更後のもの。以下「認定処理高度化施設整備計画」という。)に従って処理高度化施設の整備を行っていないと認めるときは、その認定を取り消すことができる。
 前条第3項の規定は、第1項の認定について準用する。

(農林漁業金融公庫からの資金の貸付け)
第11条  農林漁業金融公庫は、農林漁業金融公庫法(昭和二十七年法律第355号)第18条第1項及び第4項、第18条の2第1項並びに第18条の3第1項に規定する業務のほか、第9条第1項の認定を受けた者に対し、認定処理高度化施設整備計画に従って処理高度化施設の整備を実施するために必要な長期かつ低利の資金であって他の金融機関が融通することを困難とするものの貸付けの業務を行うことができる。
 前項に規定する資金の貸付けの利率、償還期限及び据置期間については、政令で定める範囲内で、農林漁業金融公庫が定める。
 第1項の規定により農林漁業金融公庫が行う同項に規定する資金の貸付けについての農林漁業金融公庫法第12条の2第2項第1号、第29条、第30条第1項及び第35条第3号の規定の適用については、同法第12条の2第2項第1号中「又はこの法律」とあるのは「若しくは 家畜排せつ物の管理の適正化及び利用の促進に関する法律 又はこれらの法律」と、同法第29条及び第30条第1項中「この法律」とあるのは「この法律又は家畜排せつ物の管理の適正化及び利用の促進に関する法律」と、同法第35条第3号中「第18条の3まで」とあるのは「第18条の3まで及び家畜排せつ物の管理の適正化及び利用の促進に関する法律第11条第1項」とする。

(研究開発の推進等)
第12条  国及び都道府県は、家畜排せつ物のたい肥化その他の利用の促進に必要な技術の向上を図るため、技術の研究開発を推進し、その成果の普及に努めるものとする。

(報告の徴収)
第13条  都道府県知事は、第9条第1項の認定を受けた畜産業を営む者に対し、認定処理高度化施設整備計画の実施状況について報告を求めることができる。

(経過措置)
第14条  この法律の規定に基づき命令を制定し、又は改廃する場合においては、その命令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。

(罰則)
第15条  第5条第2項の規定による命令に違反した者は、五十万円以下の罰金に処する。

第16条  第6条第1項若しくは第13条の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又は第6条第1項の規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者は、二十万円以下の罰金に処する。

第17条  法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業員が、その法人又は人の業務に関し、前2条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して各本条の刑を科する。

   附 則

 この法律は、公布の日から起算して九月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
   附 則 (平成一三年四月一一日法律第28号) 抄

(施行期日)
第1条  この法律は、公布の日から起算して二月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。


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